古民家に住みたい方へ|古民家に住むには?3つの方法と失敗しない選び方
薄暗い室内に日差しがさしこむ、落ち着いた古民家暮らしのイメージ。※弊社施工事例
古民家に住むには、主に「古民家リノベーション」「古民家風新築」「古民家移築」の3つの方法があります。
この記事では、古民家に住みたい方へ向けて、それぞれの違いと選び方を分かりやすく解説します。
「古民家に住みたい」
「太い梁のある家で、ゆったりと暮らしたい」
「どこか懐かしく、落ち着いた雰囲気の家に憧れる」
そんな思いをお持ちの方は多いのではないでしょうか。
実際、私も古民家に関わるお仕事をさせていただく中で、古民家暮らしに憧れる方とたくさん出会ってきました。
ただ、その一方で、
「古民家に住みたい」という憧れはあっても、実際にどう実現すればよいか分からず、そこで止まってしまう方も多いのではないでしょうか。
- 古民家に住みたいけれど、どういう方法があるのか分からない
- 購入して直すしかないの?
- 田舎に引っ越すしかないの?
といった疑問を持たれている方も多いと感じています。
実は、古民家に住む方法はひとつではありません。
代表的なのは、古民家リノベーション・古民家風新築・古民家移築の3つです。
この記事では、古民家に住みたいと考えている方に向けて、それぞれの違い、メリット・デメリット、向いている人を分かりやすく比較しながら、古民家移築という選択肢についてもご紹介したいと思います。
古民家に住む方法は大きく分けて3つあります
立派な梁組のある古民家で。好きな場所でゆったりとした時間を。※弊社施工事例
古民家に住みたいと思ったとき、まず思い浮かぶのは「古民家を購入して直して住む」という方法かもしれません。
たしかにそれは代表的な方法のひとつですが、実際にはそれ以外にも選択肢があります。
大きく分けると、次の3つです。
- 古民家リノベーション
- 古民家風新築
- 古民家移築
それぞれに魅力がありますが、特徴や向いている方は大きく異なります。
① 古民家リノベーション
ひとつ目は、今ある古民家を活かして住む方法です。
たとえば、
- 購入した古民家をリノベーションする
- ご実家やご親族が持っている古民家を改修する
といったケースがこれにあたります。
古民家リノベーションの一番の魅力は、今ある建物を活かせることです。
思い入れのある建物を残したい場合には、とても良い方法だと思います。
ただし、古民家は一棟ごとに状態が大きく異なります。
- 床や床下の部材が傷んでいる
- 雨漏りや漏水の影響がある
- 全体的に汚れや臭いが染みついている
- 設備機器がかなり古い
このようなことも珍しくありません。
また、現代の暮らしに合わせようとすると、
- 断熱性・気密性の確保
- 耐震性の補強
- 間取り変更
- 水まわりの入替え
などが必要になり、想像以上に費用がかかることもあります。
古民家リノベーションを検討する場合は、雰囲気だけでなく建物の状態をしっかり見極めることが大切です。
② 古民家風新築
ふたつ目は、古民家の雰囲気を取り入れた新築住宅です。
ここでいう新築は、古民家をあきらめてまったく違うスタイルの家を建てるという意味ではなく、
- 古民家風の新築
- 古材を取り入れた新築
といった、古民家の魅力を意識した家づくりを指します。
古民家風新築の良さは、
- 間取りを自由に考えやすい
- 断熱・耐震などの住宅性能を確保しやすい
- 設備が新しく、暮らしやすさを整えやすい
という点です。
特に、性能や住みやすさ、清潔感を重視したい方には、新築の安心感は大きな魅力だと思います。
一方で、やはり本物の古民家そのものではないため、
- 100年の時を経た木の風合い
- 梁や柱の存在感
- 大工の手仕事の跡
- 建物全体が持つ独特の空気感
といった点では、本物の古民家とは違いが出ます。
暮らしやすさや性能を優先するのか、本物の古民家らしさを優先するのかが、大きな判断ポイントになります。
③ 古民家移築とは
三つ目が、古民家を移築して住む方法です。
古民家移築とは、建っている古民家をいったん丁寧に解体し、使える柱や梁などの部材を活かしながら、別の土地でもう一度建て直す方法です。
関連記事:古民家解体の流れ|古民家移築のための構造躯体バラシ作業
関連記事:古民家移築の「番付」とは?解体時に部材の位置を記録する方法
つまり、本物の古民家の魅力を残しながら、好きな場所での暮らしを実現できる方法といえます。
古民家移築の魅力は、次のような点です。
- 本物の古材をそのまま活かせる
- 建てたい場所に建てられる(※1)
- 古民家の雰囲気を残しながら暮らしやすく整えられる
- 他にはない特別な住まいになりやすい
たとえば、
- 建物は気に入ったけれど、その場所には住めない
- 気に入った土地に古民家を建てたい
- 本物の古民家らしさにこだわりたい
という方にとって、古民家移築は魅力的な選択肢になります。
ただし、移築は工程が多く、専門的な知識や経験も必要になるため、対応できる施工会社選びがとても重要です。
(※1)法令や条例によって建築できない場所もあります。
古民家に住む3つの方法を比較すると
古民家に住む方法には、それぞれに特徴があります。
違いを整理すると、次のようになります。
| 方法 | メリット | デメリット | 向いている方 |
|---|---|---|---|
| 古民家リノベ |
・今ある古民家を活かせる ・思い入れのある建物を残せる ・既存の庭や車庫を活かせる場合がある |
・建物の状態に大きな差がある ・補修内容によって費用が膨らみやすい ・間取り変更に制約が出やすい |
・すでに古民家をお持ちの方 ・実家を改修して住みたい方 ・建物そのものに思い入れがある方 |
| 古民家風新築 |
・間取りを自由に考えやすい ・住宅性能を確保しやすい ・新築ならではの清潔感と安心感がある |
・本物の古民家そのものではない ・独特の空気感までは再現しきれないことがある ・仕様によっては費用が高くなる |
・性能や住みやすさを重視したい方 ・自由な設計を優先したい方 ・古民家風の雰囲気を新築で楽しみたい方 |
| 古民家移築 |
・本物の古材を活かせる ・好きな場所に建てられる ・古民家らしさと暮らしやすさを両立しやすい |
・費用は比較的高くなりやすい ・工程が多く工期が長くなりやすい ・専門性の高い施工会社選びが重要 |
・本物の古民家にこだわりたい方 ・気に入った土地で古民家暮らしをしたい方 ・他にはない特別な住まいを求める方 |
古民家に住む方法を考えるときは、本物らしさ・住宅性能・費用・建てる場所の自由度の4つを基準に整理すると、自分に合う方法が見えやすくなります。
遠方に移築された古民家。外観を一新することも可能。※弊社施工事例
古民家に住むには、まず5つのことを整理しましょう
自分に合った方法を知るためには、「重視したいこと」に優先順位をつけることで分かり易くなります。
項目はこの5つです。
- 今ある古民家や、購入した古民家を活かしたい
- 希望の場所(立地)で古民家らしい暮らしをしたい
- 本物の古民家そのもの・本物の古材にこだわりたい
- 断熱・耐震・設備など暮らしやすさを重視したい
- 予算や工期を少しでも抑えたい
それぞれに向き不向きがあります
3つの方法を紹介しましたが、どれが一番良い・悪いということではありません。
大切なのは、どの方法が自分に合っているかです。
- 今ある建物に思い入れがあり、大切に残したいなら古民家リノベーション
- 住宅性能を重視し、一から自由な間取りを考えたいなら古民家風新築
- 本物の古民家の魅力を活かしながら、好きな場所で暮らしたいなら古民家移築
どの方法が正しいかではなく、何を一番大切にしたいかを考えることが、後悔の少ない家づくりにつながると思います。
古民家移築という選択肢を知ってほしいと思っています
古民家に住みたいと考える方は多いですが、その方法として最初から「移築」を思い浮かべる方は、まだそれほど多くありません。
しかし、古民家移築だからこそ実現できることがあります。
- 本物の古民家・本物の古材を活かせる
- 気に入った土地に建てられる
- 建物の歴史を引き継げる
- 周りとは違う特別な住まいをつくりやすい
古民家に住みたいと思ったときは、リノベーション・新築・移築という3つの選択肢を知ったうえで検討することが大切だと思います。
関連記事:古民家移築の費用が気になる方はこちら|古民家移築の費用はいくら?実体験から見るリアルな費用と内訳
移築された古民家の落ち着いた雰囲気。部材には加工のあとがそのまま残っている。※弊社施工事例
古民家に住みたい方からよくある質問
古民家に暮らすには田舎へ移住しないといけませんか?
必ずしもそうではありません。既存の古民家を購入・改修する方法だけでなく、古民家風新築や古民家移築という方法もあり、希望する場所で古民家らしい暮らしを実現できる場合があります。
古民家に住むにはどんな方法がありますか?
代表的なのは、古民家リノベーション・古民家風新築・古民家移築の3つです。それぞれに特徴があり、重視することによって向いている方法が変わります。
古民家リノベーションと新築はどちらが良いですか?
建物への思い入れを重視するならリノベーション、性能や間取りの自由度を重視するなら新築が向いています。何を優先したいかで選ぶのが大切です。
古民家移築とは何ですか?
古民家をいったん解体し、使える柱や梁などを活かしながら、別の土地で建て直す方法です。本物の古民家の魅力を残しつつ、建てる場所を選びやすいのが特徴です。
古民家移築はどんな人に向いていますか?
本物の古民家らしさにこだわりたい方、気に入った土地で古民家暮らしをしたい方、他にはない特別な住まいをつくりたい方に向いています。
古民家に住みたいと思ったら、お気軽にご相談ください
「自分にはどの方法が合っているのか分からない」
「古民家移築に興味はあるけれど、費用や流れが気になる」
「実家の古民家を活かせるのか見てほしい」
という方がいらっしゃいましたら、お気軽にご相談ください。
古民家に暮らすには専門的なアドバイスが不可欠ですし、分からないことが沢山あると思います。 ですので、最初は疑問に思っていること、不安に感じていることを遠慮なくご質問ください。
私たちも、古民家についてのお話をするのが大好きですので、お気軽にご相談いただければと思います(^_^)
関連記事
- 特設ページ:古民家移築をお考えの方へ 本物志向のかた向け 1棟1棟が特別な古民家移築
- 関連記事:古民家解体写真集|骨組みだけになった古民家の美しさ
- 関連記事:古民家移築の梁組の美しさ|古材と新材が織りなす木組みの魅力
- 関連記事:古民家の外観美とは?低い軒と大屋根が生む美しいフォルム



