古民家に住みたい方へ|リノベーション・新築・移築という3つの選択肢
薄暗い室内に日差しがさしこむ、落ち着いた古民家暮らしのイメージ。※弊社施工物件
こんにちは(^_^)
当ブログをご覧いただき、ありがとうございます。
「古民家に住んでみたい」 「太い梁のある家で、ゆったりと暮らしたい」 「どこか懐かしく、落ち着いた雰囲気の家に憧れる」
そんな憧れをお持ちの方は多いのではないでしょうか。
実際、私も古民家に関わるお仕事をさせていただく中で、古民家暮らしに憧れる方とたくさん出会ってきました。
ただ、その一方で、
「古民家に住みたい」という憧れはあっても、実際にどう実現すればよいか分からず、そこで止まってしまう方も多いのではないでしょうか。
- 古民家に住みたいけれど、どういう方法があるのか分からない
- 購入して直すしかないの?
- 田舎に引っ越すしかないの?
といった疑問を持たれている方も多いと感じています。
実は、古民家に住む方法は、いくつかあります。
私なりに整理すると、大きく分けて次の3つの方法があります。
- リノベーション
- 新築(古民家風)
- 古民家移築
今回は、古民家に住みたいと考えている方に向けて、それぞれの特徴をできるだけ分かりやすくお話ししながら、古民家移築という選択肢についてもご紹介したいと思います。
古民家に住む方法は、大きく分けて3つあります
立派な梁組のある古民家で。好きな場所でゆったりとした時間を。※弊社施工物件
古民家に住みたいと思ったとき、まず思い浮かぶのは「古民家を購入して直して住む」という方法かと思います。 たしかにそれは王道のひとつですが、実際には、それ以外にも選択肢があります。
① リノベーション
ひとつ目は、今ある古民家を活かして住む方法です。
これは、
- 購入した古民家をリノベーションする
- ご実家やご親族が持っている古民家を改修する
といったケースが当てはまります。
一番イメージしやすい方法ですし、今ある建物を活かせるのが大きな魅力です。 思い入れのある建物を残したい場合にも、とても良い方法だと思います。
ただし、古民家は一棟ごとに状態がまったく違います。
見た目には立派でも、
- 床や床下の部材が傷んでいる
- 雨漏りや漏水の影響がある
- 全体的に汚れや臭いが染みついている
- 設備機器がかなり古い
といったことも珍しくありません。
また、現代の暮らしに合わせようとすると、
- 断熱性・気密性の確保
- 耐震性の補強
- 間取り変更
- 水まわりの入替え
などが必要になり、思っていた以上に費用がかかることもあります。
リノベーションを検討する場合のポイントとしては、雰囲気だけでなく建物の状態をよく見極めることがとても大切です。
② 新築(古民家風)
ふたつ目は、新築という方法です。
ここで言う新築とは、古民家を諦めてモダンな家を建てるということではなく、
- 古民家風の新築
- 古材を使った新築
といった、本物の古民家の雰囲気を意識した家づくりです。
この方法の良さは、やはり
- 間取りを自由に考えやすい
- 現代に必要な住宅性能を確保しやすい
- 雰囲気はレトロだが清潔感もある
という点にあります。
特に、断熱性や気密性、設備の新しさなどを重視する方には、新築の安心感は大きいと思います。
また、古材をうまく取り入れることで、新建材では出せない雰囲気をつくることもできます。
ただし、本物の古民家そのものではありませんので、やはり
- 100年の時を経た木の風合い
- 梁や柱の存在感
- 大工の手仕事のあと
- 建物全体が持つ空気感
といった部分は、どうしても「本物の古民家」とは違ってきます。
ですので、暮らしやすさや性能を優先すべきか、古民家の「本物感」を優先すべきかというところが、新築を検討するうえで大切なポイントになると思います。
③ 古民家移築
三つ目が、古民家を移築して住む方法です。
これはまだ一般的にはあまり知られていないかもしれませんが、私たちが多く手掛けているがこの方法です。
建っている古民家を一度丁寧に解体し、使える柱や梁などの部材を活かしながら、別の土地でもう一度建て直します。
関連記事:古民家解体の流れ|古民家移築のための構造躯体バラシ作業
関連記事:古民家移築の「番付」とは?解体時に部材の位置を記録する方法
つまり、本物の古民家の魅力を残しながら、好きな場所で好きな暮らしを実現する方法と言えると思います。
移築の魅力といえば、やはり次の点です。
- 本物の古材をそのまま活かせる
- 建てたい場所に建てることができる(※1)
- 古民家の雰囲気を残しながら暮らしやすい形に整えられる
古民家が好きな方の中には、
- 建物は気に入ったけれど、その場所に引っ越すことができない
- 気に入った土地があり、そこに古民家を建てたい
- 他とは違う特別な古民家がほしい
という方もいらっしゃいます。
そういう方にとって、移築はかなり魅力的な選択肢になると思います。
(※1)法令や条例によって建築できない場所もあります。
古民家に住む3つの方法を比較すると
古民家に住む方法には、それぞれに特徴があります。 違いをざっくり整理すると、次のようになります。
| 方法 | メリット | デメリット | 向いている方 |
|---|---|---|---|
| リノベーション |
・今ある古民家を活かせる ・思い入れのある建物を残せる ・庭や車庫がついていることもある ・DIYで少しずつアレンジすることもできる |
・建物の状態に大きなバラつきがある ・構造部材を直す場合、大きな費用がかかる ・改修工事の施工精度を確保しにくい ・間取り変更に制約が出やすい |
・すでに古民家をお持ちの方 ・実家を改修して住まいにしたい方 ・建物そのものに思い入れがある方 ・DIYも体験したい方 |
| 新築(古民家風) |
・間取りを自由に考えやすい ・断熱・耐震など住宅性能を確保しやすい ・暮らしやすさを優先しやすい ・品質のバラつきが少ない |
・本物の古民家そのものではない ・古民家特有の空気感や迫力は再現しきれないことがある ・古材を使う場合は材料や施工が難しい ・かえって高額になることがある |
・性能や暮らしやすさを重視したい方 ・新築の清潔感を重視する方 ・自由な設計を優先したい方 |
| 古民家移築 |
・本物の古民家をそのまま活かせる ・好きな場所に移すことができる ・古民家の魅力を残しながら性能を確保できる ・他にはない特別な建物ができる |
・費用は比較的高くなりやすい ・工程が多く、工期が長くなりやすい ・専門的な知識と経験のある業者選びが重要 ・もととなる古民家を探す必要がある |
・本物の古民家にこだわりたい方 ・雰囲気と暮らしやすさを両立したい方 ・気に入った土地で古民家暮らしをしたい方 ・他にはあまりない特別な家を建てたい方 |
(注)スマートフォンでは表を横にスクロールしてご覧ください。
古民家に住む方法を考えるときは、 「本物らしさ」「住宅性能」「費用」「建てる場所の自由度」 の4つを基準に考えると、自分に合う方法が見えやすくなります。
遠方に移築された古民家。外観を一新することも可能。※弊社施工物件
それぞれに向き不向きがあります
3つの方法を紹介しましたが、どれが一番良いか悪いかではなく、どれが一番あなたに合っているかが大切です。
たとえば、
- 今ある建物に思い入れがある、大切に残したいならリノベーション
- 住宅性能を重視し、一から自由な間取りを考えたい方は新築
- 本物の古民家の魅力を活かしながら、好きな場所に暮らしたいなら移築
というように、考え方は人それぞれですので、自分に合った方法を選ぶのがベストです。
大事なのは、どの方法が正しいかではなく、何を一番大切にしたいかだと思います。
古民家移築という選択肢を知ってほしいと思っています
私自身、古民家移築に携わる中で感じているのは、「移築という方法が、まだまだあまり知られていない」ということです。
古民家に住みたいと考える方は多いです。 でも、その方法として最初から「移築」が思い浮かぶ方は、まだそれほど多くありません。
移築だからこそ実現できることもあります。
- 本物の古民家、本物の古材を活かせる
- 気に入った土地に建てられる
- 建物の歴史を引き継ぐことができる
- 周りにはあまりない家を建てることができる
こういった魅力は、移築ならではのものです。
古民家に住みたいと考えたとき、最初から方法をひとつに絞らず、リノベーション・新築・移築という3つの選択肢を知ったうえで考えることが大切だと思っています。
関連記事:古民家移築の費用はいくら?実体験から見るリアルな費用と内訳
移築された古民家の落ち着いた雰囲気。部材には加工のあとがそのまま残っている。※弊社施工物件
古民家に住みたい方へ
もし、
- 古民家に住みたいけれど、何から始めればよいか分からない
- 移築という方法について少し聞いてみたい
- 費用や流れだけでも知ってみたい
という方がいらっしゃいましたら、お気軽にご相談ください。
古民家に暮らすには専門的なアドバイスが不可欠ですし、分からないことが沢山あると思います。 ですので、最初は疑問に思っていること、不安に感じていることを遠慮なくご質問ください。
私たちも、古民家についてのお話をするのが大好きですので、お気軽にご相談いただければと思います(^_^)